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サービス
[インタビュー]Solrサブスクリプションご利用会社
株式会社トライアンフ21 様
国内ASPサービスの先駆けとして15年を超える運用実績。蓄積した課題の解決には、信頼できるパートナーが必要だった。
プラントメーカー大手の日揮株式会社と、NTTグループの一員としてシステムの開発からデータセンター運用までを手掛けるNTTコムウェア株式会社の合弁により、2002年に設立された株式会社トライアンフ21。BtoBの消耗品購買を支援するASPサービス「OffSide」の開発・運用を手掛け、製薬会社、化学メーカー、電子部品メーカー、食品・化粧品メーカー、学校法人など、数多くの導入実績を誇っています。ロンウイットのSolrサブスクリプションを使用したサイト改修プロジェクトについて、お話をうかがいました。
株式会社ロンウイット コンサルタント 西潟一生
桑野様 弊社は企業の購買を支援するインターネット購買サービス「OffSide」を運用しています。このサービスはお客様企業ごとに購買したい商品を電子カタログ化し、ネット上から発注できるというもの。サプライヤーへの支払いは当社が代行するため、支払先を一本化することができます。専用の電子カタログが生成されますので、商品の検索も簡単に行えますし、購買記録がデジタル管理されるため、ペーパーレス化や内部統制強化にも貢献します。
坂原様 「OffSide」は2002年、ある製薬会社様向けのサービスとしてスタートしました。企業の購買部門は様々な科目の商品を購入しているわけですが、業務量の約80%を占めているのが消耗品の発注や支払い。しかし購買金額は全体の30%ほどに過ぎません。とかく煩雑になりがちな消耗品の購買活動の手間を省き、コスト削減や業務の効率化を推進したい、というのがそもそものニーズでした。
西潟 運用実績が15年を超えるサービスということになると、国内のASPとしては先駆け的な存在ですね。それだけ御社が先進的なビジネスモデルをお持ちだったということになりますね。
桑野様 「OffSide」は、お客様企業やサプライヤーの手間を省くことを第一に考えて開発されています。そのため、電子カタログへの登録には、厳しいルールを設けていません。しかし、当社のサービスをご利用になっているお客様が多い製薬や化学といった業界では、サプライヤーが商品名と価格を少し変更し、新たな商品としてカタログに掲載しなおすのはよくあること。そのため、15年にわたって運用するうちに、登録商品は1200万点を超えており、その中には重複も含まれてしまっています。これではお客様が注文したい商品を検索するにも時間がかかってしまいます。そこで、名寄せを行い、テーブルを整理しようという話になったのです。
西潟 確かに、1200万点ものアイテムを商品名の類似性だけでグルーピングするのは、一般的な検索エンジンでは難しいですね。 当社の存在をお知りになったのは何がきっかけだったのですか。
坂原様 Hadoop関連の技術を深堀していく中で、ロンウイットが主催するセミナーを発見し、セミナーに参加したのが2015年のこと。そこでLucene/Solrについても知り、この会社なら、私たちがやろうとしていることが実現できるかもしれない、という感触を得ました。
桑野様 一番最初にお願いしたのは、カタログに掲載されている商品をグルーピングするため、当社向けにカスタマイズした検索エンジンを開発することでしたよね。そのためにコンサルティング契約を結ばせてもらったのが2016年のことです。できあがった検索エンジンをレビューしたところ、高い精度で異名同種の商品を検索することができた。これは使えるのではないか、という話になったのです。
西潟 その後、お客様向けの検索機能の開発もご依頼いただきました。その時のお話では、登録商品数が膨大になったため、お客様がキーワード検索をかけても必要とする商品を発見できなくなっている、ということでしたよね。
坂原様 実際にはヒットしているのですが、表示順位の関係で、2ページ目、3ページ目まで見ていかないと必要な商品にたどり着けない。そのため、補助的な機能として用意していた商品名の手入力を利用されるお客様が非常に増えていました。しかし、これではサービスの本来の機能を活かすことができません。そこで、開発ツールのカスタマイズを進めてもらう一方で、お客様向けの検索機能の開発もお願いすることになったのです。現在は、この二本のLucene/Solrの開発プロジェクトが走っている状態です。
桑野様 私たちはいわゆる大手SI会社と呼ばれるような企業ともお付き合いがあります。しかし、私たちがやりたいと思っていることを相談して、一番、納得のいく回答をくれたのがロンウイットでした。そこで「この会社しかありません」ということを、私が社内で上申し、承認を受けたという経緯があります。また「OffSide」は、今後も永続的に運用していくことを計画しているサービスですから、SI会社に開発を丸投げして、自分たちは内部構造のことが何も分からない、という状態にはしたくなかったのです。
坂原様 実際、現在、稼働しているシステムは、私たちの手元には仕様書があるだけで、細部までを把握しているとは言えないのが実情です。ですから、新たに何かをするのなら、私たち自身も開発に参加し、意見を交換しながらプロジェクトを進めていけるような会社にお願いしたかった。その点、ロンウイットは私たちの要望を持ち帰ってはプロトタイプを開発し、一緒に機能を検討するといった作業の進め方をしてくれる会社でした。
桑野様 2018年の上半期にお客様企業向けの新たな検索機能を公開するため、作業を進めているところです。その一方で、前述のような異名同種の商品が多数存在する問題を解決しなければなりません。
「OffSide」はお客様が自由に入力できることが大きなメリットですが、今ではこの仕様が目的の商品を探しづらくしている原因ともなっています。表記は異なるが、同一の商品であるという推定を行うことは非常に難度が高いと思われましたが、ロンウイットはこの問題も解決してくれる技術を持っていると感じました。今後はこのような機能の開発を行うことで、段階的にデータベースの整理を進めていくことになります。
西潟 カタログ整理用のアプリケーションの開発はかなり苦労しました。同じ商品が重複して登録されてしまうという問題は、恐らく、世界中どこのeコマースサイトでも発生しているはずです。つまり、まだ誰も正解を知らないし、これで完璧といえる状態が何なのかも分かりません。分からないからと言って、闇雲に開発を行うわけにはいきません。同一の商品とは何か?という定義から、その閾値、どこまで精度を上げれば良いのか、そのために必要な情報は何かといった見極めをつけるのは非常に難しい。このような問題を解く時は、精度の問題だけではなく、処理速度の問題も同時によく発生します。いくら精度が高い手法を取っても、実行時間が長くかかるのでは意味がありません。そのあたりのバランス感覚も難しいと感じたことでした。そのあたりは、御社とのお打合せでもよく話題に上っていましたよね。
坂原様 西潟さんがおっしゃるように、「最終的には機械学習やAIの搭載も視野に入ってくる」と考えています。
桑野様 まずは商品カタログの整理や新たな検索機能の追加といったサービスの改修を行っていきますが、数年以内にはサイトそのものの全面的なリニューアルも計画しています。今後、機能として盛り込んでいきたいと考えているのは、リコメンデーションや「もしかして検索」。現在は、お客様の購買履歴からリコメンデーションを表示することはできますが、購買の傾向から次のニーズを予測するということにまでは対応できていません。こうした機能を盛り込むことで、より利便性を向上したいのです。
坂原様 サイト全体のリニューアルをより完璧なものにするために、現在は改修を進めながら、要素技術の蓄積や検証を行っているといったところでしょうか。サービスの開始からすでに15年が経過していますので、私たちとしてもやりたいことは数多くありますから。
桑野様 御社とのお付き合いは今後も長く続いていくことになると思います。今後もプロフェッショナルとしてのより良い提案を続けて欲しいですね。
西潟 ご期待に沿えるよう、ベストを尽くします。本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。
会社名 株式会社トライアンフ21 代表取締役社長 敷島賢悟 設立 2002年2月1日 資本金 3億円(日揮株式会社51%、NTTコムウェア株式会社49%) 売上高 141億円(2016年度実績)
プラントメーカー大手の日揮株式会社と、NTTグループの一員としてシステムの開発からデータセンター運用までを手掛けるNTTコムウェア株式会社の合弁により、2002年に設立された株式会社トライアンフ21。BtoBの消耗品購買を支援するASPサービス「OffSide」の開発・運用を手掛け、製薬会社、化学メーカー、電子部品メーカー、食品・化粧品メーカー、学校法人など、数多くの導入実績を誇っています。ロンウイットのSolrサブスクリプションを使用したサイト改修プロジェクトについて、お話をうかがいました。
プロフィール
株式会社トライアンフ21 システム部 桑野 覚様、坂原典子様株式会社ロンウイット コンサルタント 西潟一生
国内A S P サービスの先駆けとして、2 0 0 2 年に事業をスタート。
西潟 今回は、弊社事例紹介の取材にご協力いただき、誠にありがとうございます。最初に、御社が運営されているサービスの内容を改めてご説明いただけますでしょうか。桑野様 弊社は企業の購買を支援するインターネット購買サービス「OffSide」を運用しています。このサービスはお客様企業ごとに購買したい商品を電子カタログ化し、ネット上から発注できるというもの。サプライヤーへの支払いは当社が代行するため、支払先を一本化することができます。専用の電子カタログが生成されますので、商品の検索も簡単に行えますし、購買記録がデジタル管理されるため、ペーパーレス化や内部統制強化にも貢献します。
坂原様 「OffSide」は2002年、ある製薬会社様向けのサービスとしてスタートしました。企業の購買部門は様々な科目の商品を購入しているわけですが、業務量の約80%を占めているのが消耗品の発注や支払い。しかし購買金額は全体の30%ほどに過ぎません。とかく煩雑になりがちな消耗品の購買活動の手間を省き、コスト削減や業務の効率化を推進したい、というのがそもそものニーズでした。
西潟 運用実績が15年を超えるサービスということになると、国内のASPとしては先駆け的な存在ですね。それだけ御社が先進的なビジネスモデルをお持ちだったということになりますね。
1200万点もの商品の分析は、通常の検索エンジンでは不可能だった。
西潟 どのような経緯でロンウイットにご連絡をいただくことになったのでしょうか。桑野様 「OffSide」は、お客様企業やサプライヤーの手間を省くことを第一に考えて開発されています。そのため、電子カタログへの登録には、厳しいルールを設けていません。しかし、当社のサービスをご利用になっているお客様が多い製薬や化学といった業界では、サプライヤーが商品名と価格を少し変更し、新たな商品としてカタログに掲載しなおすのはよくあること。そのため、15年にわたって運用するうちに、登録商品は1200万点を超えており、その中には重複も含まれてしまっています。これではお客様が注文したい商品を検索するにも時間がかかってしまいます。そこで、名寄せを行い、テーブルを整理しようという話になったのです。
西潟 確かに、1200万点ものアイテムを商品名の類似性だけでグルーピングするのは、一般的な検索エンジンでは難しいですね。 当社の存在をお知りになったのは何がきっかけだったのですか。
坂原様 Hadoop関連の技術を深堀していく中で、ロンウイットが主催するセミナーを発見し、セミナーに参加したのが2015年のこと。そこでLucene/Solrについても知り、この会社なら、私たちがやろうとしていることが実現できるかもしれない、という感触を得ました。
システム改修と、新検索機能というふたつのプロジェクトが走っている。
西潟 当初はどのような目的でロンウイットに作業を依頼されたのでしょうか?桑野様 一番最初にお願いしたのは、カタログに掲載されている商品をグルーピングするため、当社向けにカスタマイズした検索エンジンを開発することでしたよね。そのためにコンサルティング契約を結ばせてもらったのが2016年のことです。できあがった検索エンジンをレビューしたところ、高い精度で異名同種の商品を検索することができた。これは使えるのではないか、という話になったのです。
西潟 その後、お客様向けの検索機能の開発もご依頼いただきました。その時のお話では、登録商品数が膨大になったため、お客様がキーワード検索をかけても必要とする商品を発見できなくなっている、ということでしたよね。
坂原様 実際にはヒットしているのですが、表示順位の関係で、2ページ目、3ページ目まで見ていかないと必要な商品にたどり着けない。そのため、補助的な機能として用意していた商品名の手入力を利用されるお客様が非常に増えていました。しかし、これではサービスの本来の機能を活かすことができません。そこで、開発ツールのカスタマイズを進めてもらう一方で、お客様向けの検索機能の開発もお願いすることになったのです。現在は、この二本のLucene/Solrの開発プロジェクトが走っている状態です。
他社に比べて、納得度の高い提案をしてくれたのがロンウイットだった。
西潟 御社はプラント業界の大手を親会社に持ち、取引先にも数多くの大手企業がある存在です。オープンソースソフトウェアであるLucene/Solrを採用することや、そのコンサルタントとしてロンウイットを選定することに、社内で異論はなかったのでしょうか。桑野様 私たちはいわゆる大手SI会社と呼ばれるような企業ともお付き合いがあります。しかし、私たちがやりたいと思っていることを相談して、一番、納得のいく回答をくれたのがロンウイットでした。そこで「この会社しかありません」ということを、私が社内で上申し、承認を受けたという経緯があります。また「OffSide」は、今後も永続的に運用していくことを計画しているサービスですから、SI会社に開発を丸投げして、自分たちは内部構造のことが何も分からない、という状態にはしたくなかったのです。
坂原様 実際、現在、稼働しているシステムは、私たちの手元には仕様書があるだけで、細部までを把握しているとは言えないのが実情です。ですから、新たに何かをするのなら、私たち自身も開発に参加し、意見を交換しながらプロジェクトを進めていけるような会社にお願いしたかった。その点、ロンウイットは私たちの要望を持ち帰ってはプロトタイプを開発し、一緒に機能を検討するといった作業の進め方をしてくれる会社でした。
機械学習やA I も視野に入れながら、まだ正解のない技術を作っていく。
西潟 プロジェクトは現在も進行中ですが、御社の中ではどのような作業が進んでいらっしゃるのでしょうか。桑野様 2018年の上半期にお客様企業向けの新たな検索機能を公開するため、作業を進めているところです。その一方で、前述のような異名同種の商品が多数存在する問題を解決しなければなりません。
「OffSide」はお客様が自由に入力できることが大きなメリットですが、今ではこの仕様が目的の商品を探しづらくしている原因ともなっています。表記は異なるが、同一の商品であるという推定を行うことは非常に難度が高いと思われましたが、ロンウイットはこの問題も解決してくれる技術を持っていると感じました。今後はこのような機能の開発を行うことで、段階的にデータベースの整理を進めていくことになります。
西潟 カタログ整理用のアプリケーションの開発はかなり苦労しました。同じ商品が重複して登録されてしまうという問題は、恐らく、世界中どこのeコマースサイトでも発生しているはずです。つまり、まだ誰も正解を知らないし、これで完璧といえる状態が何なのかも分かりません。分からないからと言って、闇雲に開発を行うわけにはいきません。同一の商品とは何か?という定義から、その閾値、どこまで精度を上げれば良いのか、そのために必要な情報は何かといった見極めをつけるのは非常に難しい。このような問題を解く時は、精度の問題だけではなく、処理速度の問題も同時によく発生します。いくら精度が高い手法を取っても、実行時間が長くかかるのでは意味がありません。そのあたりのバランス感覚も難しいと感じたことでした。そのあたりは、御社とのお打合せでもよく話題に上っていましたよね。
坂原様 西潟さんがおっしゃるように、「最終的には機械学習やAIの搭載も視野に入ってくる」と考えています。
サイトの規模リニューアルに向けて価値のある提案を続けて欲しい。
西潟 この先、どのような方向にプロジェクトを進めていかれるご計画ですか。桑野様 まずは商品カタログの整理や新たな検索機能の追加といったサービスの改修を行っていきますが、数年以内にはサイトそのものの全面的なリニューアルも計画しています。今後、機能として盛り込んでいきたいと考えているのは、リコメンデーションや「もしかして検索」。現在は、お客様の購買履歴からリコメンデーションを表示することはできますが、購買の傾向から次のニーズを予測するということにまでは対応できていません。こうした機能を盛り込むことで、より利便性を向上したいのです。
坂原様 サイト全体のリニューアルをより完璧なものにするために、現在は改修を進めながら、要素技術の蓄積や検証を行っているといったところでしょうか。サービスの開始からすでに15年が経過していますので、私たちとしてもやりたいことは数多くありますから。
桑野様 御社とのお付き合いは今後も長く続いていくことになると思います。今後もプロフェッショナルとしてのより良い提案を続けて欲しいですね。
西潟 ご期待に沿えるよう、ベストを尽くします。本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。
会社名 株式会社トライアンフ21 代表取締役社長 敷島賢悟 設立 2002年2月1日 資本金 3億円(日揮株式会社51%、NTTコムウェア株式会社49%) 売上高 141億円(2016年度実績)
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